同性カップルの子ども、本当にエゴ?「かわいそう」の声の裏にあるもの
最近、テレビやSNSなどでも同性カップルが子どもを育てる姿をみることが増えてきましたよね。
実際、日本でも同性カップルが子どもを持つことに対する理解は少しずつ深まっています。
しかし、残念ながら依然として批判的な意見も根強く存在します。
特に多い意見として、
「子どもが可哀想」
「子どもが学校でいじめられるのでは?」
「子どもも同性愛者になってしまう」
という意見が挙げられます。
しかし、本当に同性カップルの子どもは「可哀想」なのでしょうか?
この記事では、【同性カップルで子どもを作るのは親のエゴなのか】を分かりやすく解説します!
同性カップルで子どもを作るのは親のエゴ?
同性カップルが子どもを持つことに対して、「親のエゴだ!」という批判が向けられることがあります。
例えば、同性カップルが子どもを持つことに反対する人の心理は、以下のようなことが考えられます。
・伝統的な家族観を守りたい
・子どもへの心配
・偏見による思い込み
伝統的な家族観を守りたい
「昭和世代」と言われる人々(特に50代以降の世代〜)では、昔ながらの「父と母」という家庭像こそが正しいという思いがあります。
そのため、まだLGBTQなどの多様なセクシュアリティのあり方や、家族のカタチを受け入れられない人も一定数いると考えられています。
ちょうどそのくらいの年代の人は、20代以降の親世代にあたるため、なかなか子どもたちが自身のセクシュアリティを親に相談できないこともあるようです。
もちろん、50代以降の方でも多様な家族の形を受け入れている方もいらっしゃいます。
しかし、「同性同士で子育てなんて、理解できない!」と考える人もまだまだ多いようです。
子どもへの心配
同性カップルの子どもが将来、差別や偏見に苦しむのではないかという不安から「子どもを巻き込むべきではない」と考える意見があるのも事実です。
やはり、子どもが周りと違う家庭環境だといじめに発展する可能性も少なくないため、そのようなことに巻き込まれないか心配する人も多いでしょう。
もちろん、心配している本人に悪気はないものの、時に心配するがあまりに同性カップルの子育てを批判してしまうのかもしれません。
偏見による思い込み
なかには、同性愛自体を否定する考えを持っている人もいます。
それは、「同性カップルの子どもを持つこと=不自然」と捉える意見ですね。
なかには、「同性カップルに育てられるとまともに育たないのではないか?」と考える方もいらっしゃいます。
しかし、研究によると、同性カップルの子どもは異性カップルの子どもと比べて、心理的な健康状態や社会的な適応能力に差がないことが示されています。
つまり、同性カップルであることが、子どもにとって必ずしも不利になるわけではないということです。
むしろ、大切なのは、子どもが愛情に包まれて健やかに育つ環境が整っているかどうかです。
同性カップルであっても、十分な愛情とサポートを与えることができれば、子どもは幸せに成長することができます。
さらに、同性カップルの子どもが差別や偏見に直面するリスクは、社会全体のLGBTQ+に対する理解度によって大きく左右されます。
つまり、差別や偏見のない社会を作ることができれば、同性カップルの子どもも安心して暮らせるようになるのです。
大切なのは、多様な家族の形を認め、理解すること。
そして、すべての子どもが愛情に包まれて育つことができる社会を作ることですよね。
同性カップルの「親のエゴ」という批判は、偏見に基づいたものであり、真実ではありません。
真実を知って多様な家族の形を認め、すべての子どもが幸せに暮らせる社会を作っていきましょう。
同性カップルが子どもを作るときに話し合うべきこと
子どもを持つべきか悩んでいる同性カップルさんは、実は結構多いのではないでしょうか?
特に女性カップルの場合、第三者から精子提供を受けることができれば妊娠することは可能です。
しかし、「自分たちは同性だけど本当に子育てができるのかな…」と不安になることもあるでしょう。
そこで、ここでは【同性カップルが子どもを作るときに話し合うべきこと】を以下にまとめました。
①子どもを持つことへの双方の意思
②家族や友人へのカミングアウト
③子育てするための経済的な準備
④養子縁組やパートナーシップ制度の利用について
⑤子育ての方法を話し合う
①子どもを持つことへの双方の意思
まず、大前提として”夫婦間で子どもを持つこと”に対する意思をしっかりと確認する必要があります。
もし、どちらかが「子どもを持ちたい」と考えていても、パートナーが同意してくれなけば話が進みません。
仮に、相手の意見を聞かずに強行突破してしまうと、その後のパートナーシップにも大きな影響を及ぼしてしまうでしょう。
子どもを持ちたいと考えたら、必ず双方で石を確認しておく必要があります。
②家族や友人へのカミングアウト
次に、家族や友人へのカミングアウトをどうするのか決めましょう。
2人だけの関係であれば、必ずしも家族にカミングアウトをする必要はありませんよね。
しかし、子どもを育てるとなると話は違います。
子どもができると、産後のケアなどで本当に人手が必要となります。
そのため、両親からのサポートは絶対にあったほうがいいです。
しかも、きっと親も孫の存在を子どもに隠された状態では悲しいはず。
パートナーと話し合い、家族をはじめとした周囲の人々にどのようにカミングアウトしていくのか、準備しておく必要があります。
③子育てするための経済的な準備
ここからは、実際に子育てするための経済的な準備をしていきます。
最近では、夫婦共働きの家庭が増えてきましたよね。
子育ては本当にお金がかかります。
そのため、子どもに十分な教育を受けさせるためにも、経済的に自立し支えられるような経済力が必要となります。
「自身とパートナーの収入が十分ではない」と感じるのであれば、妊娠前に転職をしたり、良い仕事を見つけるなどの行動をするといいでしょう。
④養子縁組やパートナーシップ制度の利用について
残念ながら、今の日本では同性婚が整備されていません。
そのため、同性カップルが子どもを授かっても、法的にはシングルマザーといったような関係になってしまいます。
しかし、自治体によっては「ファミリーシップ制度」や「パートナーシップ制度」を設けているところもあります。
子どもが育てやすい自治体がある場所に引っ越したり、パートナーと養子縁組をすることを考えてみてもいいかもしれません。
子育ての方法を話し合う
実際に子どもが生まれたあと、2人でどのように育てていくのか考えておく必要があります。
それは、子どもへの真実を伝えるか、伝えるとしたらそのタイミングなんかも重要ですよね。
今の日本では同性カップルのファミリーはまだまだ少数派であるため、これからどのように育てていくのか事前にしっかり方針を決めていくことが大切です!
まとめ:将来は「同性カップルの子育て」は当たり前になる?!
今の日本では、まだ数こそ少ない「同性カップル」の家族。
しかし、先進国ではもはや同性カップルに育てられる子どもの存在は決して珍しいものではなくなりました。
同性婚を最初に認めた国「オランダ」では、クラスにも同性カップルに育てられる子どもたちがあたりまえに混じっているのだとか。
先生たちも、決して「なぜ、あなたの家族はママ・パパが2人なの?」なんて聞かないそうです。
日本も将来、オランダのように同性カップルが子どもを育てる未来が来るかもしれませんね。
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